2025年8月23日
こんにちは。東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。
根管治療は、歯の神経が炎症を起こした場合に行われる歯科治療です。治療を受けずに放置すると、炎症が広がって歯を失うリスクが高まります。
「忙しいから様子を見ても問題ない?」「痛みがおさまったから受診しなくていい?」などと考える人もいるでしょう。虫歯が進行すると一時的に痛みを感じなくなりますが、治ったわけではありません。むしろ、さらに虫歯が進行している可能性があるのです。
この記事では、根管治療を先延ばしにするリスクと、治療が必要となるケースについて解説します。気になる症状のある方や、虫歯の治療について気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
根管治療とは、歯の神経が炎症を起こしている場合に行う治療です。根管とは、歯の内部にある神経や血管の入った部分を指します。感染した神経や細菌を取り除いて根管内を洗浄することで、炎症の拡大を防ぐことが治療の目的です。
根管治療には、大きく分けて以下の2種類があります。
抜髄は、炎症を起こした歯髄を除去する治療です。虫歯が進行して、神経や血管が炎症を起こしている場合に行われます。
局所麻酔をして治療が行われるため、痛みを感じることはほとんどありません。歯に穴を開けて感染した歯髄を完全に取り除いたあと、根管内を洗浄・消毒します。根管がきれいになったら、薬を詰めて密閉し、細菌の再侵入を防ぎます。
感染が広がるのを防ぐだけでなく、天然歯を維持するためにも非常に重要な治療です。
感染根管治療は、細菌感染によって神経が死んだ歯に対して行われる治療です。過去に根管治療を受けた歯が再び炎症を起こした場合にも行われます。
治療の目的は、根管内の感染物質や細菌を除去し、洗浄と消毒を行うことです。完全に感染が除去されるまで、複数回にわたって洗浄を行います。
根管治療は数回にわたって通院が必要です。歯の部位や状態によって異なりますが、一般的には4〜6回程度の通院が必要になることが多いでしょう。1回の処置にかかる時間は30分〜1時間程度です。根管内の洗浄と消毒をしたあと、薬剤を充填して被せ物の装着へと進みます。
根管治療を受けずに放置すると、さまざまなトラブルを引き起こしかねません。ここでは、根管治療をしないリスクについて解説します。
治療せずに虫歯を放置すると、神経の炎症が悪化し、我慢できないほどの激しい痛みが生じます。
特に、夜間は副交感神経が優位になることや、横になって休むことから、痛みが増大しやすいです。寝つきが悪くなったり深く眠れなくなったりするほか、歯茎や顔の腫れが生じ、口を開けたり食べ物を噛んだりしにくくなるなど、日常生活に支障をきたす場合もあるでしょう。
痛み止めを飲むと一時的に痛みが軽減する場合もありますが、根本的な解決にはなりません。
根管治療をせずに虫歯が悪化した場合、根尖性歯周炎になる場合があります。根尖性歯周炎とは、歯根の先で炎症を起こして膿が溜まり、歯を支える歯槽骨が破壊されていく病気です。
また、顎の骨まで感染が広がって顎骨骨髄炎になるおそれもあります。顎骨骨髄炎になると激しい痛みや腫れ、発熱などの症状が現れ、重症な場合は外科手術が必要になるケースもあります。
根管内の細菌感染を放置すると、歯槽骨の破壊が進みます。歯を支える歯槽骨が溶かされると歯がぐらつき始め、最終的には抜け落ちることがあるのです。また、歯根が大きく破壊されたり、歯が縦に割れたりした場合も、抜歯せざるを得ないでしょう。
歯を失ったあとは、入れ歯やブリッジ、インプラントといった治療が必要となります。歯の見た目や噛む機能を回復できますが、天然歯と全く同じ噛み心地や見た目にはできません。入れ歯やブリッジ、インプラントの精度を高めるためには高額な費用がかかります。
虫歯があると口の中に細菌が多い状態のため、ほかの歯も虫歯になりやすいです。最悪の場合、複数の歯を失うことになりかねません。
また、口の中の細菌が血管に入り込み、全身を巡ると、心疾患や脳血管疾患など、全身の健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。そのほか、妊娠している方は、早産のリスクを高めるとされています。全身の健康を守るためにも、早めに根管治療を受ける必要があるのです。
根管治療が必要なほど細菌感染が進行している歯を放置すると、見た目にも悪影響を与えます。神経が死んだ歯は、時間の経過とともに灰色や黒っぽく変色する場合があるのです。
特に前歯のような目立つ部分の歯が変色すると、人前で口を開けることに抵抗を感じたり、笑顔に自信が持てなくなったりと、心理的な影響も起こり得ます。
根管治療を受けずに放置すると、歯の状態は悪化していきます。感染が広がるほど根管内の処置が難しくなり、治療期間も長引くことになりかねません。
また、歯を残せない状態になると、入れ歯やブリッジ、インプラントの治療が必要となります。費用がかかるうえに、作製するまでに数ヶ月要するケースもあります。
時間的・経済的な負担を減らすためにも、症状が軽いうちに歯科医院を受診して処置を受けることが大切です。
ここでは、根管治療が必要なケースについて解説します。
転倒や打撲などの外傷によって歯の神経が死んだり露出したりした場合、根管治療が必要となります。
ケガをしてすぐ根管治療が必要とならない場合も、時間経過によって神経の炎症が進む場合もあります。そのため、外傷によって歯が破損した場合は歯科医院を受診し、経過をしっかりと見ていくことが大切です。
虫歯が歯の神経まで進行すると、歯髄炎が起こります。歯の神経が炎症を起こしており、冷たいものや熱いものを口にしたときにしみたり、何もしていなくてもズキズキとした痛みが続いたりする状態です。
歯髄炎の段階で根管治療をすると、痛みを取り除き、歯を残せる可能性が高まります。
一方で、根管治療をせずに放置すると神経が死んで、さらに感染が広がるでしょう。
長期間の炎症や外傷によって歯の神経が死んだ状態を歯髄壊死といいます。歯の内部には、神経や血管があり、歯に栄養を送ったり、温度や刺激を感じたりする役割を担っています。そのため、神経が死ぬと痛みが一時的になくなるため、治ったと思う人もいるかもしれません。
しかし、実際は、歯の内部で感染が進行している状態です。歯の神経が死ぬと、歯の色が灰色や黒っぽく変わったり、歯茎が腫れたり、口臭が強くなったりすることがあります。また、冷たいものや熱いものを口にしても、痛みを感じなくなることも特徴です。
噛むと痛みが生じたり、歯茎が腫れたり膿が出たりする場合は、根尖性歯周炎になっているかもしれません。
前述したとおり、根尖性歯周炎は、歯根の先まで感染が拡大し、膿が溜まった状態です。多くの場合、レントゲン検査をすると、歯の根の先端の骨が黒く溶けている様子が確認できます。
放置すればするほど骨の破壊が進行し、抜歯が必要となる可能性が高まります。改善するためには、根管治療を行い、感染を取り除かなくてはなりません。
以前に根管治療を受けた歯でも、治療が不完全だった場合や、時間が経って根管内に詰めた材料が劣化した場合、細菌が再び入り込んで感染を起こすことがあります。
また、根管治療後に装着した被せ物に不具合があったり、歯と被せ物の境目に隙間ができたりすると、そこから細菌が入って再感染を起こすこともあるでしょう。
再感染を起こした場合には、再根管治療が必要です。再根管治療では、被せ物を外して古い充填材を完全に取り除いたあと、根管内を再び清掃・消毒します。
根管治療は、歯の神経が細菌感染を起こした際に、感染源を取り除く治療です。治療を受けることで、激しい痛みがおさまるだけでなく、天然歯を守ることにつながります。
しかし、根管治療を先延ばしにすると、激しい痛みや腫れが続くだけでなく、最悪の場合には歯を失うことになりかねません。さらに、口の中の細菌が血管に入ると、心疾患や脳血管疾患など、全身の健康に悪影響を及ぼすおそれもあります。
天然歯を残すためには、できるだけ早く治療を受けることが大切です。気になる症状のある方は、早めに歯科医師に相談しましょう。
根管治療を検討されている方は、東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。
当院では、1本の歯を守ることにこだわって予防・治療を行っています。虫歯・歯周病治療のみならず、予防歯科や矯正治療、審美治療にも力を入れております。
所在地 | 〒101-0047 東京都千代田区内神田1-2-2 小川ビル1F |
---|---|
電話番号 | 03-5283-6533 |