虫歯治療において、長らく「削る・詰める」といった修復治療が主流でした。
しかし、歯科医療は進化しています。
特に2002年のFDI総会で採択されたMinimal Intervention（MI）の理念が、虫歯治療に革命をもたらしています。
MIのコンセプトは、歯をできるだけ削らず、口腔内のバクテリアバランスを調整し、虫歯の発症と進行を自然に制御することです。
これは、単に歯を削ることなく、疾患の根本原因にアプローチして治療効果を長期にわたって持続させる新しい形の治療です。
当医院ではこの理念に基づき、痛みの少ないレーザー治療や生体親和性の高い材料を用いて、低侵襲な治療を提供しています。
虫歯は早期発見、早期治療が重要であり、患者様自身の歯を最大限に保つよう努力しています。
保険適用外の高品質な材料も選べますが、従来の保険適用の治療も可能です。
このように、歯科医療は「削って詰める」だけの時代から、根本的な治療と予防に焦点を当てた新しいステージへと移行しています。
当医院では、その先端を行く治療を提供しておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

虫歯の主な原因は一般に砂糖や酸性食品の摂取が多く指摘されますが、根本的な要因は口腔内のバクテリアバランスにあります。
口腔内は多種多様なバクテリアで構成されており、そのバランスが崩れると、虫歯や歯周病を引き起こす有害なバクテリアが優勢になる可能性があります。
一般的に、砂糖や炭水化物が多く含まれる食品を摂取すると、これをエネルギー源とする虫歯菌（主にミュータンス菌）が活発化します。
このバクテリアが生成する酸によって歯が溶かされ、最終的には虫歯が形成されるのです。しかし、このような有害なバクテリアが優勢になる状況を防ぐには、口腔内のバクテリアバランスの維持が非常に重要です。
フッ素塗布や適切な歯磨きはもちろん有用ですが、それだけでは不十分な場合もあります。
最近の研究では、プロバイオティクスの摂取や専門的な口腔ケアが、口腔内のバクテリアバランスを正常に保つ手段として有効であることが示されています。
当院では、口腔内バクテリアバランスを考慮した治療を推進しています。
患者様の生活習慣や食生活に対するカウンセリングを行い、それに基づいた個別の治療プランを提案することで、虫歯の真の原因に対処し、長期的な口腔健康を目指します。

口腔の健康は全身の健康に直結しています。
特に、虫歯や歯周病は進行が早いため、その初期の症状を見逃してしまうと、治療が複雑で時間と費用がかかる可能性が高まります。
定期検診による虫歯の早期発見・早期治療は、こうした不要な負担を減らし、長期的な口腔健康を維持する鍵となります。
当院では、定期検診を推奨しており、現代歯科医学の診断技術を用いて、虫歯や歯周病のリスクを早期に特定します。
一度問題が発見された場合、できるだけ自分の歯を削らず、低侵襲で効果的な治療を選択します。
これにより、患者様が自身の歯を長く健康に保てるよう努力しています。
早期治療のメリットは多く、痛みや不快感を最小限に抑えるだけでなく、治療後のリカバリータイムも短縮されます。
さらに、早期治療によって、より高度な治療が必要になる前に問題を解決できるため、経済的な負担も軽減されます。

近年の歯科治療の進化において、レーザー治療は特に注目されています。
従来のドリルを用いた治療方法と比較して、レーザーは痛みを大幅に軽減するだけでなく、治療時間も短縮することができます。
最大の特長は、「痛みが少ない」という点です。
レーザー治療は熱をほとんど発生させず、また振動も少ないため、患者様が感じる不快な痛みやストレスが大きく軽減されます。
これにより、治療への恐怖感が減少し、継続的な治療がスムーズに進行する可能性が高まります。
また、レーザーは非常に高い精度で組織を除去できるため、必要最小限の歯質のみを削除して治療が行えます。
これは「低侵襲治療」の理念にも合致しており、患者様の自分の歯をできるだけ長く健康に保つという目的に貢献しています。
さらに、レーザー治療には抗菌作用もあるため、治療後の感染リスクも低くなります。
これにより、全体的な治療の質が向上し、患者様にとってより安全で快適な治療が可能となります。
レーザー治療は多くのメリットを提供する先進的な治療方法であり、痛みの少ない治療を求める患者様には特におすすめです。
当院でも、患者様のニーズに応じてレーザー治療を積極的に採用しています。