歯のコラム

妊娠中にインプラント治療は受けられる?知っておきたい対応方法

2026年6月20日

妊娠中の女性

こんにちは。東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。

インプラント治療は、失った歯を補う方法として広く知られています。しっかり噛める機能の回復だけでなく、見た目の自然さも期待できるため、多くの方が選択しています。

しかし、妊娠中の方や妊娠を予定している方のなかには「妊娠中でもインプラント治療は受けられるのか」「お腹の赤ちゃんに影響はないのか」と不安を抱く方も少なくありません。

インプラント治療では、外科処置やレントゲン撮影、局所麻酔などを伴います。そのため、妊娠中は通常時とは異なる配慮が必要になります。また、治療の進行状況によっても対応は変わるため、正しい知識を持つことが大切です。

この記事では、インプラント治療の概要や妊娠中に治療を控える理由、妊娠中でも歯を補うために選択できる治療法、さらに治療中に妊娠が判明した場合の対応について解説します。

インプラント治療とは

インプラント治療のイメージ

歯を失った際の治療方法のひとつがインプラント治療です。顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を取り付けることで、失った歯の機能を補います。

人工歯根には主にチタンが使用されており、骨と結合したあとに人工歯を装着します。入れ歯やブリッジとは異なり、顎の骨に固定されるため、しっかり噛みやすいことがメリットです。また、周囲の健康な歯を大きく削る必要がありません。

一方で、インプラント治療には外科処置が伴います。治療前にはレントゲン撮影やCT検査を行い、顎の骨の状態を確認したうえで治療を進めます。そのため、妊娠中は母体や胎児への影響を考慮し、慎重な判断が必要になります。

妊娠中のインプラント治療は控えたほうがよい理由

妊娠中のインプラント治療は控えたほうがよい理由

妊娠中に歯を失った場合や、インプラント治療を予定している途中で妊娠が判明した場合「治療を続けてもよいのだろうか?」と疑問に思う方もいるでしょう。

妊娠中にインプラント治療を開始することは一般的ではありません。では、なぜ妊娠中はインプラント治療を控えることが多いのでしょうか。ここでは、それぞれの理由について詳しく解説します。

外科処置に伴い麻酔を使用するため

インプラント治療では、人工歯根を埋め込む手術の際に局所麻酔を使用します。歯科で一般的に用いられる局所麻酔は、適切な管理のもとで使用されており、妊娠中に使用が禁じられているわけではありません。

しかし、妊娠中は母体と胎児の安全を第一に考える必要があります。特にインプラント治療は緊急性の高い処置ではないため、あえて妊娠中に外科処置を行う必要はありません。

また、手術後には痛みや腫れが生じることがあり、その経過によっては鎮痛薬や抗生物質が必要になる場合もあります。

このような理由から、妊娠中にインプラント治療を行うことは少なく、多くの場合は出産後に治療を開始または再開する方針がとられています。

レントゲンやCTによる検査が必要になるため

インプラント治療では、顎の骨の状態や神経の位置を詳しく確認するためにレントゲン撮影や歯科用CT撮影を行います。これらの検査結果をもとに治療計画を立てるため、インプラント治療には欠かせない工程です。

歯科のレントゲン撮影による放射線量は少なく、お腹からも離れた部位を撮影します。そのため、歯科用レントゲンが胎児へ及ぼす影響は極めて低いと考えられています。

一方で、妊娠中は必要性の低い放射線検査を避けることが基本的な考え方です。そのため、治療に伴う画像検査についても出産後まで延期されることが少なくありません。

治療による痛みや不安がストレスになる

インプラント治療は外科処置を伴うため、手術に対して不安を感じる方も少なくありません。また、処置後には腫れや違和感が生じることがあり、経過によっては複数回の通院が必要になります。

妊娠中は体調の変化が大きく、つわりや疲労感などによってふだん以上に負担を感じることがあります。そのため、治療そのものだけでなく、通院や術後の経過観察が負担になる場合も考えられます。

こうした身体的・精神的な負担を考慮し、妊娠中は治療を見合わせるケースが一般的です。まずは母体と胎児の健康を優先し、出産後の体調が落ち着いた段階で治療を検討するとよいでしょう。

治療中の姿勢が負担になることがあるため

インプラント治療では、診療台を倒した状態で処置を行います。治療内容によっては、通常の歯科治療より長い時間その姿勢を維持しなければならないことがあります。

妊娠中はお腹が大きくなるにつれて、長時間仰向けで過ごすことに負担を感じる方も少なくありません。特に妊娠後期では、大きくなった子宮が血管を圧迫し、めまいや気分不良を生じることがあります。

体調が変化しやすい時期に無理をして外科処置を受けると、治療中の安全性にも影響する可能性があります。そのため、治療時の姿勢による負担を考慮し、インプラント治療は出産後まで延期されることが一般的です。

妊娠中でも受けられる失った歯を補う治療

妊娠中でも受けられる失った歯を補う治療の1つである入れ歯

妊娠中はインプラント治療を見合わせることが一般的ですが、歯を失ったままにしてよいというわけではありません。歯の位置や残っている歯の状態によっては、妊娠中でも対応できる治療方法があります。ここでは、代表的な治療法について解説します。

入れ歯

入れ歯は、失った歯を補う治療法のひとつです。人工の歯が付いた装置を歯ぐきの上に装着して、噛む機能や見た目を補います。

インプラント治療とは異なり、顎の骨に人工歯根を埋め込む手術は行いません。そのため、妊娠中に歯を失った場合の治療方法として選択されることがあります。

また、失った歯の本数に応じて部分入れ歯と総入れ歯があり、お口の状態に合わせて作製します。治療は型取りや噛み合わせの確認を中心に進めるため、短期間で使用を開始できる場合もあります。

ブリッジ

ブリッジは、失った歯の両隣にある歯を支えとして人工歯を固定する治療法です。歯が抜けた部分に橋を架けるような構造をしていることから、ブリッジと呼ばれています。

取り外し式の入れ歯とは異なり、お口の中に固定して使用するため、装着時の違和感が少なく、食事や会話もしやすい方法です。また、外科処置を行わないため、妊娠中に歯を補う方法として選択されることがあります。

ただし、ブリッジを装着するためには、支えとなる歯が必要です。また、被せ物を装着するために、両隣の歯を削らなければならない場合があります。

適応できるかどうかは、失った歯の位置や本数、周囲の歯の状態によって異なります。治療を検討する際は、歯科医師と相談しながらご自身に合った方法を選ぶことが大切です。

インプラント治療中に妊娠が発覚したら

インプラント治療中に妊娠が発覚したら

インプラント治療中に妊娠がわかった場合は、できるだけ早く担当の歯科医師へ伝えることが大切です。治療を継続するかどうかは、妊娠週数や治療の進行状況によって判断します。例えば、インプラント体の埋入手術前であれば、出産後まで治療を延期することが一般的です。

一方、すでに手術が終了している場合は、お口の状態を確認しながら経過観察を行うことがあります。

妊娠が判明したからといって自己判断で通院をやめるのではなく、まずは歯科医師へ相談し、今後の対応について確認するようにしましょう。

まとめ

妊娠中の女性

妊娠中は母体と胎児への負担を考慮し、新たにインプラント治療を開始することは一般的ではありません。インプラント治療には外科処置が伴うためです。また、治療に対する不安や長時間の治療姿勢が負担になることもあります。

一方で、妊娠中に歯を失った場合でも、入れ歯やブリッジによって歯の機能を補える場合があります。どの治療法を選択できるかは、お口の状態によって異なるため、歯科医師による診査が欠かせません。

また、インプラント治療中に妊娠が判明した場合は、自己判断で通院を中断せず、担当の歯科医師へ相談しましょう。

インプラント治療を検討されている方は、東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。

当院では、1本の歯を守ることにこだわって予防・治療を行っています。虫歯・歯周病治療のみならず、予防歯科や矯正治療、審美治療にも力を入れております。

当院のホームページはこちらWeb予約もお受けしております。公式Instagramも更新しておりますので、ぜひご覧ください。

帆足 公人 理事長

■この記事の監修者

帆足 公人 理事長

経歴
  • 1981年、歯科医師国家試験合格、歯科医師免許取得後、米国ミシガン大学(University of Michigan)歯学部大学院に入学。 補綴学(入れ歯や差し歯、審美やインプラント、噛み合わせや顎関節症などを専門とする学問)と歯周治療学(歯周病を専門とする学問)のダブルマスター(2つの学科の専門医)を取得。両学科の講師を経て1990年に帰国。
  • 9年間のアメリカ留学中に学んだ先端歯科医療技術と同時に、予防に対する意識の高さに感銘し、日本での治療中心のCure(治療)からCare(ケア)への予防歯科医療を目指し、早くから日々の臨床に取り組んできた。
  • 1999年5月に現在の医療法人社団公歯会、神田橋デンタルオフィスを開業し、それぞれの年齢のライフステージにあった個人個人のケアプログラムを作成しいかに自分の歯を残すか、いかに口腔機能を改善維持するかなど口腔顎顔面の環境を機能と美の観点から、多くの患者の治療とケアに携わってきた。
  • 現在、日本⻭科大学⻭周病科非常勤講師、昭和大学⻭学部補綴学講座兼任講師、日本アンチエイジング⻭科学会理事、またアメリカ⻭周病学会会員、ICP(International College of Prosthodontics)会員、日本⻭周病学会会員、日本臨床⻭周病学会会員、日本インプラント学会会員、日本⻭科審美学会会員、日本オーラルヘルスケア学会会員など多くの学会に所属している。またP&P研鑽会という研究会を創設し、後進の育成にも力を注いでいる。
  • 1981年 歯科医師免許取得
  • 1982年 米国ミシガン大学歯学部大学院補綴学科入学
  • 1987年 同大学院修了、マスターオブサイエンス(MS)取得
  • 1987年 同大学歯学部大学院歯周病科入学
  • 1989年 同大学院修了、マスターオブサイエンス(MS)取得
  • 1989年 同大学歯学部 補綴科、歯周病科講師
  • 1990年 帰国
  • 1991年 日本歯科大学新潟生命歯学部補綴科非常勤講師
  • 1995年 日本歯科大学生命歯学部歯周病科非常勤講師
  • 1998年 日本歯周学会認定専門医取得
  • 1999年 千代田区にて神田橋デンタルオフィス開業
  • 現在 日本歯周病学会会員、日本インプラント学会会員、日本歯科審美学会会員、日本歯科アンチエイジング学会会員、アメリカ歯周病学会会員、国際歯科補綴医学会会員

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