2025年5月17日
こんにちは。東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。
親知らずは最後に生えてくる永久歯で、親知らずがある人は抜くべきなのかどうか迷うことがあるのではないでしょうか。特に、横向きに生えている親知らずは、さまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。
例えば、隣の歯を圧迫したり、歯茎に埋まったまま炎症を起こしたりすることがあります。横向きに生えた親知らずを放置すると、痛みや腫れだけでなく虫歯や歯周病のリスクも高まるため、抜歯が必要になるケースも少なくありません。
この記事では、親知らずが横向きに生える原因や抜歯の必要性、さらには抜歯後の注意点についても詳しく解説します。
永久歯の中で最後に生えてくる親知らずは、10代後半から20代前半にかけて生えてきます。横向きに生える原因は複数あり、主に顎の大きさやスペースの不足などが関係しています。
以下では、横向きに生える主な原因についてまとめています。
現代人は、食生活の変化により硬い食べ物を食べる機会が減り、咀嚼能力が低下したことで顎の骨が発達しにくくなりました。
しかし、昔に比べて栄養状態が改善し、歯のサイズは大きくなっています。親知らず自体も大きくなっているケースが増えていることから、親知らずがまっすぐに生えるのが難しいのです。
横向きの親知らずが増加したのは、進化の過程で顎が小さくなったこと、栄養状態の改善により歯が大きくなったことが原因と考えられています。
ほかの歯に比べてサイズの大きい親知らずは、顎のスペース不足が原因で横向きになってしまいます。成長する際に十分なスペースが確保できなければ、ほかの歯や骨に圧迫され、横向きや斜めに生えたり、埋まったままの状態になったりすることが多いです。
横向きや斜めに生えると、歯が正しい位置に収まらないことから、歯茎の腫れや痛み、噛み合わせの問題を引き起こす可能性があります。歯茎の中に完全に埋もれているケースも珍しくなく、別の治療などでレントゲン撮影をした際に発見されることが多いです。
親知らずが横向きに生えると深刻な問題につながる可能性があるため、抜歯の対象になります。以下では、その理由と抜かないリスクについてまとめています。
横向きに生えた親知らずは、隣接する歯に圧力をかけ続けるため、隣の歯が損傷したり、歯が押し合うことで歯並びが乱れる可能性があります。特に、矯正治療をした人は、理想の歯並びが崩れるリスクもあるため注意が必要です。
また、顎の関節に負担がかかれば、顎関節症のリスクも高まります。
横向きの親知らずは健康なほかの歯に比べ清掃が難しく、効果的に汚れを除去することが難しいです。そのため、食べ物のカスや細菌が親知らずの周囲に溜まりやすくなり、虫歯のリスクが高まるのです。
また、炎症が慢性化すると、歯周病のリスクも高まり口臭の原因となることがあります。
親知らずの周囲に細菌が溜まると、感染症や膿瘍が発症する可能性があります。特に半埋伏の状態は、歯肉が歯にかぶっていることから清掃性が悪く、細菌が侵入しやすいです。感染がおこると痛みや腫れが生じ、深刻なケースでは発熱を伴うこともあるでしょう。
膿瘍は、歯肉が傷つくことにより感染が起き、膿が溜まってしまいます。重度の感染や膿瘍が生じた場合、一般的な歯科治療では対処しきれないこともあります。放置して隣接する組織に広がると、顎や顔全体に影響を及ぼすことがあり、専門的な治療が必要になるケースもあります。
横向きの親知らずを放置していると、その周囲に液体で満たされた袋状の嚢胞(のうほう)が形成されることがあります。放置すると徐々に大きくなり、顎の骨を溶かしていくので、周辺の歯は動揺し、歯根が吸収されることがあります。
外科的な処置が必要になることがあるので、早期に対応する必要があります。
横向きに生えた親知らずを抜く場合、一般的な親知らずの抜歯よりも工程が多いため、高度な技術が必要です。
抜歯をする前にレントゲン撮影を行います。親知らずの正確な位置や角度、周囲の歯や神経との関係を詳細に確認するためです。
抜歯を行う際は、最初に表面麻酔を塗布して注射の痛みを和らげます。表面麻酔が効き始めたら手術部位に局所麻酔を注射します。局所麻酔により、抜歯の痛みや不快感を軽減できます。麻酔がしっかり効いてきたことを確認したら、次の処置へと移ります。
患者様が手術に対して不安を感じる場合には、笑気麻酔や静脈内鎮静法を用いる歯科医院もあります。
親知らずが横向きの場合、歯茎や骨に埋まっていることが多いため、歯茎を切開したり顎の骨の一部を削って取り除いていきます。そのまま引き抜くことは難しく、通常は歯を分割して取り出します。その際、切開の範囲を小さくすることで、患者様への負担を軽減します。
一度に引き抜くのが困難な横向きの親知らずをスムーズに取り出すために、歯冠と歯根に分割します。分割したらまず歯冠から取り出し、続いて歯根を取り出します。
必要に応じて顎の骨を削る時は、周囲の組織へダメージを及ぼさないように細心の注意を払います。
分割した歯冠と歯根をすべて除去したら、切開した歯茎を縫合します。抜歯の所要時間は、一般的に30分~1時間程度ですが、親知らずの状態によっては施術が複雑になり時間がかかることがあります。
術後の管理をしやすくするために、自己吸収性の糸を用いることがあります。抜糸が不要になるため、患者様の負担を軽減できるメリットがあります。
抜歯後は、ガーゼを噛んで15~30分ほど圧迫止血を行い、出血を落ち着かせます。抜歯直後は麻酔の効果であまり痛みを感じませんが、麻酔が切れると腫れたり痛みを感じることがあります。腫れのピークは、通常3~4日で、1週間ほどで落ち着くでしょう。
術後は、医師の指示を守り、定期的に経過観察を行う必要があります。
自己吸収性の糸を用いる場合は、抜糸の必要はありません。吸収しない糸の場合は、術後1週間から10日ほどで抜糸を行います。完治するまでに、数週間かかるのが一般的です。
以下では、術後の注意点をまとめています。
親知らずを抜いた後は、血行が良くなるような行為は避けましょう。出血しやすくなるため、激しい運動や長時間の入浴、アルコールの摂取などは避けてください。
このような行為は、出血だけでなく腫れや痛みの原因になる可能性があるので、抜歯後はできるだけ安静に過ごしましょう。
術後の食事は、傷口に負担がかからないものを選ぶようにしましょう。おかゆや雑炊、スープ、ヨーグルトなど、柔らかい食べ物を摂ってください。食事の際は、抜歯した側の歯で噛むのは避け、反対側の健康な歯で噛むようにします。
また、吸引動作を行うと血餅が取れる可能性があるので、ストローの使用を避けるようにしましょう。
口内の衛生状態が悪いと細菌が繁殖し、患部が炎症を起こす可能性が高いです。腫れや痛みで口を大きく開けられなくなることがありますが、ワンタフトブラシや子供用の歯ブラシを使用するとケアしやすいです。
口腔内を清潔に保つことは、感染症を予防するために欠かせません。
術後、血餅が剥がれると傷口が露出して強い痛みを発症するドライソケットという状態になることがあります。ドライソケットは、術後3〜5日に発症し鋭く強い痛みが長期間続くため注意が必要です。
早期に適切な治療を受けることで、痛みを軽減し回復を早められます。
抜歯後の痛みや腫れは数日で治まりますが、痛みが強い場合は歯科医師から処方された鎮痛剤を使用してください。痛みや腫れが長引く場合は、何らかの問題が発生している可能性が高いため、歯科医師の診察を受けましょう。
スペース不足で横向きに生えた親知らずは、周囲の歯に悪影響を及ぼす可能性があり、トラブル回避のために抜歯を検討することが多いです。放置していると虫歯や歯周病のリスクが高まったり、口腔内の健康に悪影響を及ぼします。
何らかの影響が出てからでは、痛みによってつらい思いをしたり、治療が長引く可能性があるため、早めに抜歯を検討するのも方法のひとつです。親知らずを抜くべきか悩んでいる場合は、歯科検診の際などに担当の歯科医師に相談してみてください。
親知らずの抜歯を検討されている方は、東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。
当院では、1本の歯を守ることにこだわって予防・治療を行っています。虫歯・歯周病治療のみならず、予防歯科や矯正治療、審美治療にも力を入れております。
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