歯のコラム

歯周病を放置するとどのようなリスクがある?進行を抑える方法も

2025年4月26日

歯周病を放置した女性

こんにちは。東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。

「最近歯磨きをすると血が出るが、痛みもないしこのまま放置していても大丈夫かな」と思っている方もいるかもしれません。歯周病の初期症状に気づきながらも、忙しさから受診できない方は多いです。

歯周病は初期段階では自覚症状が乏しく、治療を受けなければいけないという気持ちになりにくい病気です。

この記事では、歯周病を放置することで引き起こされる様々なリスクについて詳しく解説します。歯周病の進行を食い止めるための重要なポイントについても紹介していますので、ご自身の歯と歯茎の健康について見つめ直し、適切なケアを始める際の参考にしてください。

歯周病とは

歯周病を放置した歯茎の様子

歯周病は、細菌感染により歯を支える歯茎や骨などの組織に炎症が生じ、進行すると最終的には歯が失われる可能性のある病気です。ここでは、歯周病の原因や症状について詳しく解説します。

歯周病の原因

歯周病は、歯と歯茎の間に細菌が侵入することで発生する疾患です。細菌は主にプラークと呼ばれるお口の中の様々な細菌が塊になったものの中に含まれており、歯磨きが不十分な場合、歯と歯茎の境目に蓄積して繁殖していきます。

細菌が放出する毒素は歯茎に炎症を引き起こし、さらに進行すると歯茎や歯槽骨まで破壊していきます。初期段階では軽度の歯肉炎として現れ、歯茎の赤みや出血が見られるものの、痛みをほとんど感じません。

「大した問題ではない」と症状を軽視し、放置することが少なくないのです。

直接的な原因となるプラーク以外にも、歯周病の発生リスクを高める要因は複数あります。例えば、喫煙は歯茎の血流を悪化させ、免疫力を低下させることで歯周病のリスクを高めます。

また、糖尿病をお持ちの方の場合、血糖値のコントロールが不十分だと免疫反応が弱まり、細菌感染に対する抵抗力が低下します。

さらに、ストレスは免疫機能を低下させるだけでなく、歯ぎしりや食いしばりといった行動を引き起こし、歯や歯茎に過剰な負担をかけることがあります。これらの要因が複合的に作用することで、歯周病は進行しやすくなります。

歯周病の主な症状

歯周病は、初期段階では歯茎が赤く腫れたり、歯磨き時に出血したりするものの、痛みをほとんど感じません。この段階で適切な対処を行えば、進行を食い止めることが可能です。

しかし、対処されないまま症状が進行すると、歯茎の炎症が悪化し、歯と歯茎の境目にある歯周ポケットが深くなります。このポケット内で細菌が繁殖することで、歯茎の腫れや赤みがさらに顕著になり膿が出たり、口臭が強くなったりすることがあります。

また、歯槽骨が溶け始めることで、歯がぐらつくようになります。硬いものを噛む際に違和感を覚えたり、歯が支えられなくなったりして、最終的には歯が抜け落ちることもあります。

その結果、食事や会話に支障をきたすことがあり、生活の質が大きく低下する可能性があるのです。

歯周病を放置するとどのようなリスクがある?

歯周病を放置すると全身疾患の恐れがあるイメージ

歯周病を放置すると、歯だけでなく全身の健康にまで影響を及ぼすことが分かっています。ここでは、歯周病を放置した場合に生じる具体的なリスクについて説明します。

歯の喪失と口腔機能の低下

歯周病が進行することで生じる最も深刻な問題のひとつは、歯の喪失です。歯を支える骨が破壊され抜歯が避けられなくなると、噛み合わせが崩れて十分に噛めなくなるだけでなく、発音や表情にも影響を及ぼします。

さらに、失った歯を補うための入れ歯やインプラント治療などの治療にも、費用や手間がかかるでしょう。患者さまにとって大きな負担となることが考えられます。

口臭や見た目の悪化

治療をせず放置することで生じる口腔内の環境悪化は、口臭や外観の変化としても現れ、人間関係にも影響を与えかねません。例えば、歯周病菌が増殖すると口腔内に独特の不快な臭いを放つ成分が生成され、常に口臭が発生するようになります。

特に、人と話す機会の多い方はコミュニケーションに自信を持てなくなる要因となり、精神的なストレスも引き起こします。

加えて、歯茎が下がって歯が長く伸びたように見えたり、歯の欠損により顔全体が老けた印象になったり、自信を失う原因になることもあります。

全身疾患との関連

歯周病は単なる口腔内の疾患に留まらず、全身の健康にまで深刻な影響を及ぼすことが分かっています。

糖尿病との相互作用

歯周病と糖尿病は、互いに悪影響を及ぼし合う関係にあります。歯周病による慢性的な炎症が全身のインスリンの働きを阻害し、血糖コントロールを悪化させることが知られています。

また、糖尿病患者さまは免疫機能が低下しやすいため、歯周病の治療が難航することも少なくありません。

心疾患・脳血管疾患のリスク上昇

歯周病菌が血流に乗って全身へ広がることで、動脈硬化が促進されるリスクが高まる可能性があります。心筋梗塞や脳梗塞といった重大な心血管疾患のリスクを高める結果となり、歯周病を放置すると命に関わるリスクに直結することを意味しています。

特に高齢者においては、このリスクがさらに増大するため、予防と早期治療が重要です。

誤嚥性肺炎の発症

高齢者や嚥下機能が低下している患者さまは、口腔内の細菌が気道に侵入することにより、誤嚥性肺炎を引き起こすケースがあります。歯周病を放置すると口腔内の細菌数が増加し、誤嚥による肺炎リスクが高まるのです。

これは、単に歯の健康だけでなく、全身の生命予後にも重大な影響を及ぼします。

妊娠中のリスク

妊婦さんの場合、ホルモンバランスの変化により歯茎が敏感になり、歯周病の進行が速まる傾向があります。歯周病があることで、早産や低体重児出産のリスクが高まるとする研究結果もあり、妊娠中は特に注意が必要です。

母体の健康管理とともに、定期的な歯科検診を受けることが重要です。

歯周病の進行を抑えるためのポイント

歯周病を抑えるための口腔ケアグッズ

歯周病の進行は、早期発見と適切なケアによって十分に抑制することが可能です。ここでは、家庭でできるセルフケアから、歯科医院での専門的治療まで、具体的な対策について詳細に解説します。

毎日のセルフケアの徹底

家庭でできるケアとして、正しい歯磨きは歯周病の進行を防ぐ最も基本的かつ重要な対策となります。歯ブラシの選び方や使い方、磨く時間など、基本的なポイントを押さえ、プラークの付着を防ぐことが大切です。

また、歯ブラシだけでは届かない歯と歯の間や歯周ポケットには、デンタルフロスや歯間ブラシを用いると効果的です。家庭でのセルフケアが歯周病治療の基盤となるため、ご自身のお口の状態にあったセルフケアの方法を歯科医院で教えてもらうと良いでしょう。

定期的な歯科検診

家庭でのケアに加え、歯科医院での定期的な検診は、歯周病の早期発見と進行抑制に役立ちます。歯科医院では家庭での歯磨きでは取り切れないプラークや歯石を除去する専門的なクリーニングを受けることができます。

また、自分ではわからない歯周ポケットの深さを測定することで、歯周病の進行状況を把握し、適切な治療を開始できます。

生活習慣の改善

歯周病は口腔内だけではなく、全身の健康状態と密接な関係があるため、生活習慣の見直しも重要な対策です。栄養バランスの良い食生活、適度な運動、十分な睡眠など、生活習慣全体の改善は免疫力の向上につながります。

歯周病が進行しやすい環境を作らないためにも、栄養バランスに優れた食事を心がけましょう。特に、ビタミンCやカルシウム、抗酸化物質が豊富な食品を摂取することが推奨されます。

また、喫煙は歯周病の進行を大幅に促進する要因となるため、禁煙への取り組みは健康維持において極めて重要です。さらに、ストレスの軽減や定期的な運動は、全身の血行を促進し、炎症の抑制につながるため、これらも歯周病の進行防止に寄与すると考えられます。

まとめ

歯周病を治療し友人と食事を楽しむ女性

歯周病は、放置すればするほどさまざまなリスクが増大する病気です。痛みがないから、面倒だからと治療を先延ばしにすることで、歯の喪失や口臭、さらには全身疾患へとつながるリスクが高まります。

しかし、歯周病は毎日の丁寧な歯磨きと、早期発見・早期治療によって進行を抑えられる病気でもあります。ご自身のお口の状態に不安がある方は、早めに歯科医院で相談してみましょう。

歯周病の治療を検討されている方は、東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。

当院では、1本の歯を守ることにこだわって予防・治療を行っています。虫歯・歯周病治療のみならず、予防歯科や矯正治療、審美治療にも力を入れております。

当院のホームページはこちらWeb予約もお受けしておりますので、ぜひご活用ください。

帆足 公人 理事長

■この記事の監修者

帆足 公人 理事長

経歴
  • 1981年、歯科医師国家試験合格、歯科医師免許取得後、米国ミシガン大学(University of Michigan)歯学部大学院に入学。 補綴学(入れ歯や差し歯、審美やインプラント、噛み合わせや顎関節症などを専門とする学問)と歯周治療学(歯周病を専門とする学問)のダブルマスター(2つの学科の専門医)を取得。両学科の講師を経て1990年に帰国。
  • 9年間のアメリカ留学中に学んだ先端歯科医療技術と同時に、予防に対する意識の高さに感銘し、日本での治療中心のCure(治療)からCare(ケア)への予防歯科医療を目指し、早くから日々の臨床に取り組んできた。
  • 1999年5月に現在の医療法人社団公歯会、神田橋デンタルオフィスを開業し、それぞれの年齢のライフステージにあった個人個人のケアプログラムを作成しいかに自分の歯を残すか、いかに口腔機能を改善維持するかなど口腔顎顔面の環境を機能と美の観点から、多くの患者の治療とケアに携わってきた。
  • 現在、日本⻭科大学⻭周病科非常勤講師、昭和大学⻭学部補綴学講座兼任講師、日本アンチエイジング⻭科学会理事、またアメリカ⻭周病学会会員、ICP(International College of Prosthodontics)会員、日本⻭周病学会会員、日本臨床⻭周病学会会員、日本インプラント学会会員、日本⻭科審美学会会員、日本オーラルヘルスケア学会会員など多くの学会に所属している。またP&P研鑽会という研究会を創設し、後進の育成にも力を注いでいる。
  • 1981年 歯科医師免許取得
  • 1982年 米国ミシガン大学歯学部大学院補綴学科入学
  • 1987年 同大学院修了、マスターオブサイエンス(MS)取得
  • 1987年 同大学歯学部大学院歯周病科入学
  • 1989年 同大学院修了、マスターオブサイエンス(MS)取得
  • 1989年 同大学歯学部 補綴科、歯周病科講師
  • 1990年 帰国
  • 1991年 日本歯科大学新潟生命歯学部補綴科非常勤講師
  • 1995年 日本歯科大学生命歯学部歯周病科非常勤講師
  • 1998年 日本歯周学会認定専門医取得
  • 1999年 千代田区にて神田橋デンタルオフィス開業
  • 現在 日本歯周病学会会員、日本インプラント学会会員、日本歯科審美学会会員、日本歯科アンチエイジング学会会員、アメリカ歯周病学会会員、国際歯科補綴医学会会員

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