歯のコラム

歯周病はどうやって治療する?歯を守るために知っておきたい治療法

2025年6月28日

歯周病はどうやって治療するのか考える女性

こんにちは。東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。

歯周病は40歳以上の日本人のおよそ8割が罹っていると言われる身近な病気です。進行すると歯を支える歯槽骨が溶けて歯がグラグラと動き、最終的には抜け落ちる可能性があります。

しかし、自覚症状が少なく、気づかない内に進行することが非常に多いです。さらに、歯周病で失われた歯槽骨や歯茎は元に戻りません。

歯周病は歯磨きをしていれば自然と治るとお考えの方もいるかもしれませんが、残念ながら自然に治癒することはありません。歯周病になったときは歯科医院での治療が必要となります。

この記事では、歯周病の治療方法や治療の流れについて詳しく解説します。

歯周病とは

歯周病で腫れた歯茎

歯周病は、プラーク中の細菌によって歯周組織が炎症を起こす細菌感染症です。初めは歯肉の赤みや出血などの症状に留まりますが、進行すると歯を支える歯槽骨が溶けて、歯がグラグラ動くようになります。

さらに悪化すると、歯の周囲の歯槽骨がほとんど無くなって、歯が抜け落ちる可能性があります。

歯周病の初期段階では痛みをほぼ感じず、自覚症状が少ないため気づかない内に症状が進行することも多いです。また、40歳以上の日本人の8割は歯周病に罹患していると言われており、歯周病は虫歯と並んで歯を失う2大原因の1つです。

歯周病の原因は、歯と歯茎の間の歯周ポケットに溜まったプラークです。プラークは歯の表面に付着する白くネバネバした物体ですが、1gあたりに1,000億個もの細菌が含まれています。

細菌の中には歯周病菌も含まれており、プラークが歯周ポケットに溜まることで歯茎に炎症を起こします。歯茎の炎症が周囲に波及することで、歯槽骨をはじめとした歯周組織がダメージを受けて歯周病が進行します。

歯周病が進むほど歯周ポケットは深くなり、プラークが溜まりやすくなります。その結果、さらに歯周病が悪化するという悪循環が生じます。

歯周病の治療法

歯科医院の歯磨き指導の様子

歯周病の治療法は大きく分けて、歯周基本治療と歯周外科治療の2つです。

歯周基本治療とは

歯周病の原因であるプラークを除去し、歯周病が進行しにくい口腔内環境を作ることを目的とした治療です。歯周病の重症度と関係なく、全ての歯周病に対して最初に行われます。

軽度の歯周病であれば、歯周基本治療のみで改善するケースが多いです。また、歯周外科治療の前に歯周基本治療を行うことで、術後感染などのリスクを軽減する効果があります。

歯周基本治療の主な内容は、以下の通りです。

歯磨き指導

自分のお口に合ったケア用品と、正しい歯磨きの仕方についてアドバイスします。歯周病の進行を防ぐには、歯科医院で受ける専門的な口腔ケアに加え、日々の歯磨き習慣により口の中のプラークをできるだけ少ない状態にすることが重要です。

実際に歯科医院で歯磨きの仕方を見てもらい、指導を受けることで正しい歯磨きの方法を身につけましょう。

スケーリング

主に歯茎より上の歯面についた歯石を除去します。歯石はプラークが石灰化したもので、表面がザラザラしています。そのため、歯石があると細菌の塊であるプラークが付着しやすい環境になります。

また、歯石は歯磨きでは除去できないため、歯科医院で専門の器具を使用して除去する必要があります。

ルートプレーニング

歯周病が進み、深くなった歯周ポケット内の歯石やプラークを除去します。併せて、細菌の毒素によって汚染された歯根の表面をなめらかに整え、プラークや歯石が再度付着することを防ぎます。

歯茎の内側に器具を入れるため、処置には痛みを伴うことがあります。必要に応じて、局所麻酔を使用することが可能です。

咬合調整

歯周組織にダメージを与えるような噛み合わせがあれば、歯を削って調整します。特に、歯周病が進んでいる歯周組織は通常の噛む力でもダメージを受けやすいため、力が偏らないように噛み合わせのバランスを整えることが必要です。

抜歯

重度の歯周病により、残すことが難しい歯は抜歯することがあります。残しておくことが難しいほど歯周病が進んだ歯は、隣接する歯へ感染が広がるなどの悪影響を及ぼす可能性があるからです。

歯周外科治療とは

歯周基本治療をしても改善せず、深い歯周ポケットと歯槽骨の吸収が認められる症例では、歯周外科治療を必要とするケースがあります。

フラップ手術

局所麻酔をしてから歯茎を切開し、歯周ポケット内にある歯の根に付着する歯石や炎症組織を除去します。普段は目に見えない部分の歯石を直接目視できるため、歯石の取り残しが少なく、炎症の改善が期待できます。

歯周組織再生療法

歯周病で失った歯周組織は、自然に元に戻ることはありません。歯の寿命の延伸や審美性の改善を図るため、歯周病の進行で損なわれた歯槽骨や歯肉などの歯周組織を再生する治療です。

歯肉を切開し、骨などの組織の再生を促す薬剤を塗布した後に縫合します。

ただし、治療するには歯周病の進行状態や生活習慣など様々な条件があります。全ての症例に対して効果があるわけではないため、注意しましょう

歯周病治療の流れ

歯周病治療のためのレントゲン検査

歯周病治療は次の流れで治療が行われます。歯周基本治療、歯周外科治療、口腔機能回復治療のそれぞれの後には検査をして、症状が改善されているかを評価します。

問診

患者様の状態を確認して治療計画を立てるため、初めに問診をします。患者様の症状や歯周病治療歴、全身疾患の既往歴、服薬状況、その他生活習慣などについてお伺いします。

特に歯周病との関連性が高い、歯磨きの習慣や喫煙の有無、食生活について聞き取る歯科医院が多いです。

検査と診断

歯周ポケットの深さの測定やレントゲン撮影、口腔内の清掃状態や歯の動揺の確認などを行います。口腔内の状況に加え、歯周病を悪化させるリスク要因(喫煙や糖尿病)の有無を考慮して、歯周病の重症度と進行リスクを診断します。

歯周基本治療

全ての歯周病の患者さまに対して初めに行う治療です。主に歯磨き指導と歯石の除去により、歯周病の原因であるプラークを溜めないお口を目指します。その他、必要に応じて治療を選択します。

歯周外科治療

歯周基本治療をしても改善しない症例では、必要に応じて歯周外科治療を行います。

口腔機能回復治療

歯周病の症状が落ち着いたら、噛む機能を回復させるための治療をします。歯周病によって欠損した歯の部分にブリッジや入れ歯、インプラント等の治療をしたり、動揺が強い歯は隣の歯と固定したり、噛み合わせを調整したりします。

メンテナンス

歯周病を再発させないためには、ご自身での口腔ケアが大切なのはもちろんですが、同時に歯科医院での定期的なメンテナンスが不可欠となります。日々のセルフケアで取りきれない汚れは、歯科医院の専門的ケアで除去しましょう。

メンテナンスの頻度は3~4か月に1回程度が目安ですが、口の中の状況に応じてさらに短い頻度で通うケースもあります。歯科医師の指示に従って受診しましょう。

歯周病を予防する方法

歯周病予防のために定期検診を受ける女性

歯周病を予防するには次の3つの方法があります。

歯周病は自覚症状が少なく、知らないうちに進行することが多い病気です。定期的な歯科受診により、病気の早期発見・早期治療に努めることが大切です。

また、普段の歯磨きで丁寧に磨いたつもりでも、ブラシが届きにくい部分はあります。定期的に専門的なケアを受けてプラークや歯石を除去し、歯の表面をツルツルにすることで歯周病菌が滞在しにくい環境を作るようにしましょう。

併せて、ご自身による歯磨き習慣も歯周病予防には欠かせません。プラークは磨き残して2日ほど経つと歯石に変化します。定期的に歯科医院でクリーニングしたとしても、普段の歯磨きで磨き残しが多いと、歯周病菌が繁殖しやすい環境になるのです。

歯間ブラシやフロスなどの補助用品を併用しながら、正しい歯磨きでプラークを除去しましょう。

また、歯周病は細菌感染症であることから、免疫力を高めると予防につながります。栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠など規則正しく、ストレスを溜めない生活習慣を心がけるようにしましょう。

喫煙習慣がある方は、ない方に比べて歯周病にかかりやすいことが分かっています。喫煙者の方は特に歯周病に気をつけて、定期的に歯科受診するようにしましょう。

まとめ

歯周病を治療して笑顔を見せる女性

歯周病の治療法には、歯周基本治療と歯周外科治療があります。歯周基本治療では主に歯磨き指導と歯石の除去により、歯周病の原因であるプラークを溜めないお口を目指します。

歯周基本治療で改善が見られない場合は、歯周外科治療で歯茎を切って歯の根についた歯石を除去することがあります。さらに必要があれば、失った歯肉や歯槽骨を再生させる歯周組織再生療法を行います。

症状が重度であるほど治療に時間がかかるため、定期的な歯科受診で早期発見・早期治療に努めるようにしましょう。歯周病は自覚症状が少なく、知らないうちに症状が進行する恐れがある病気です。気になる症状がある方は早めに歯科医院で相談してみましょう。

歯周病治療を検討されている方は、東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。

当院では、1本の歯を守ることにこだわって予防・治療を行っています。虫歯・歯周病治療のみならず、予防歯科や矯正治療、審美治療にも力を入れております。

当院のホームページはこちらWeb予約もお受けしておりますので、ぜひご活用ください。

帆足 公人 理事長

■この記事の監修者

帆足 公人 理事長

経歴
  • 1981年、歯科医師国家試験合格、歯科医師免許取得後、米国ミシガン大学(University of Michigan)歯学部大学院に入学。 補綴学(入れ歯や差し歯、審美やインプラント、噛み合わせや顎関節症などを専門とする学問)と歯周治療学(歯周病を専門とする学問)のダブルマスター(2つの学科の専門医)を取得。両学科の講師を経て1990年に帰国。
  • 9年間のアメリカ留学中に学んだ先端歯科医療技術と同時に、予防に対する意識の高さに感銘し、日本での治療中心のCure(治療)からCare(ケア)への予防歯科医療を目指し、早くから日々の臨床に取り組んできた。
  • 1999年5月に現在の医療法人社団公歯会、神田橋デンタルオフィスを開業し、それぞれの年齢のライフステージにあった個人個人のケアプログラムを作成しいかに自分の歯を残すか、いかに口腔機能を改善維持するかなど口腔顎顔面の環境を機能と美の観点から、多くの患者の治療とケアに携わってきた。
  • 現在、日本⻭科大学⻭周病科非常勤講師、昭和大学⻭学部補綴学講座兼任講師、日本アンチエイジング⻭科学会理事、またアメリカ⻭周病学会会員、ICP(International College of Prosthodontics)会員、日本⻭周病学会会員、日本臨床⻭周病学会会員、日本インプラント学会会員、日本⻭科審美学会会員、日本オーラルヘルスケア学会会員など多くの学会に所属している。またP&P研鑽会という研究会を創設し、後進の育成にも力を注いでいる。
  • 1981年 歯科医師免許取得
  • 1982年 米国ミシガン大学歯学部大学院補綴学科入学
  • 1987年 同大学院修了、マスターオブサイエンス(MS)取得
  • 1987年 同大学歯学部大学院歯周病科入学
  • 1989年 同大学院修了、マスターオブサイエンス(MS)取得
  • 1989年 同大学歯学部 補綴科、歯周病科講師
  • 1990年 帰国
  • 1991年 日本歯科大学新潟生命歯学部補綴科非常勤講師
  • 1995年 日本歯科大学生命歯学部歯周病科非常勤講師
  • 1998年 日本歯周学会認定専門医取得
  • 1999年 千代田区にて神田橋デンタルオフィス開業
  • 現在 日本歯周病学会会員、日本インプラント学会会員、日本歯科審美学会会員、日本歯科アンチエイジング学会会員、アメリカ歯周病学会会員、国際歯科補綴医学会会員

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