歯のコラム

インビザラインの装置をつけたまま食事をすると!リスクを解説

2025年7月19日

インビザラインの装置をつけたまま食事をするリスクを考える女性

こんにちは。東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。

インビザライン矯正を始めたばかりの方や、治療を検討されている方の中には、装置をつけたまま食事をしてはいけないのかと疑問を持つ方もいるでしょう。インビザラインの装置は、食事の際には装置を外すのが原則です。

しかし、外すのを忘れたり、外すのが面倒に感じたりすることもあるかもしれません。

この記事では、インビザラインの装置をつけたまま食事をした場合に考えられるリスクや、装着したまま摂取できるもの、食事をする際の注意点について詳しく解説します。この記事を参考に、インビザライン矯正を安全かつ効果的に進めていきましょう。

インビザラインの装置をつけたまま食事をするリスク

インビザラインの装置をつけたまま食事をするリスクを説明する歯科医師

アライナー(マウスピース)を装着したまま食事を摂ることには、以下のような複数のリスクが伴います。

アライナーの変形や破損のリスク

アライナーは、歯に適切な力を加えるように精密に設計された薄いプラスチック製の装置です。食事中の咀嚼力は想像以上に強く、一般的な成人男性で約60~80キログラムの力が奥歯にかかるとされています。

この強力な咀嚼力がアライナーに直接加わると、変形や亀裂が生じる可能性が高くなります。また、見た目には大きく破損していなくても、変形したアライナーは歯に正確にフィットしません。治療効果が低下したり、歯茎や頬の内側を傷つけたりすることがあります。

虫歯・歯周病のリスクの増加

通常、口腔内の細菌や汚れは、唾液の自浄作用によってある程度自然に洗い流されます。

しかし、アライナーを装着していると歯が覆われるため、唾液の流れが遮られて細菌や汚れが停滞しやすくなります。特に、アライナーを装着したまま食事をすると、食べかすが装置と歯の間に残留しやすくなります。

たとえば、糖質を含む食品を摂取した場合、口腔内の細菌が糖を分解して酸を生成し、これが歯の表面を覆うエナメル質を溶かして虫歯の原因となります。さらに、歯茎付近に長時間食べかすが残ることで、歯肉に炎症が生じやすくなり、歯周病の進行リスクも高まります。

アライナーを装着したまま食事をすることで唾液の働きが低下し、虫歯や歯周病を引き起こす可能性が高まるのです。

口臭の発生リスク

アライナー内に閉じ込められた食べかすは、時間の経過とともに細菌によって分解され、硫黄化合物などの悪臭成分を産生します。これらの物質がアライナー内に蓄積されることで、強い口臭が発生します。

さらに、アライナー自体にも食べ物のにおいが付着し、洗浄しても完全に除去することが困難になる場合があります。この状態が続くと、日常生活における対人関係にも影響を与える可能性があるでしょう。

アライナーが変色するリスク

色素の強い食べ物や飲み物を摂取した場合、アライナーに色素が浸透し、透明感が失われて黄ばみや茶色い変色が生じることがあります。特にカレー、トマトソース、赤ワイン、コーヒーなどは着色力が強く、一度着色するとクリーニングでも完全に除去することが困難になります。

変色したアライナーは審美性が大きく損なわれ、インビザライン治療の最大のメリットである目立ちにくいという特徴が失われます。

インビザラインの装置をつけたまま飲食できるものはある?

インビザラインの装置をつけたまま水を飲む女性

装置をつけたまま食事をすることは推奨されませんが、無色透明、糖分が入っていない水なら可能です。着色や虫歯のリスクを高める心配がありません。

矯正治療中は唾液の分泌量が一時的に減少したり、口の中が乾燥しやすくなったりすることがあります。そのため、こまめに水を飲むことは、口腔内の乾燥を防ぎ、虫歯や歯周病のリスクを軽減するうえでも推奨されます。

また、口の中に食べかすが残っていると感じた際には、水で軽くゆすぐことで、ある程度は洗い流す効果も期待できます。

ただし、温度が高すぎたり低すぎたりするものは避けましょう。変形を引き起こす可能性は低いものの、歯に刺激を与え、痛みを感じる場合があるので注意が必要です。常温の水が最も安全で快適に飲めるでしょう。

インビザライン矯正中に食事をするときの注意点

インビザライン矯正中に食事をするときの口腔ケアグッズ

インビザライン矯正を成功させるためには、食事の際の注意点をしっかりと守ることが非常に重要です。ここでは、矯正治療中の食事に関する具体的な注意点について詳しく解説します。

食事前には必ず装置を外す

食べ物や飲み物を口にする前には、必ず装置を外すことが重要です。また、外した装置は専用のケースに入れて清潔に保管しましょう。ティッシュなどに包んで置いておくと、誤って捨てたり破損したりするリスクもあるので注意が必要です。

もしアライナーを紛失したり破損したりすると、新しいアライナーを再製作する必要が生じ、その間の治療が中断することになります。これにより、治療期間が延びたり、追加費用が発生したりする可能性があります。

不測の事態を避けるためにも、アライナーケースの活用は非常に重要です。

食後は歯磨きと装置の洗浄を徹底する

食後アライナーを装着する前には、必ず歯磨きとアライナーの洗浄を徹底することが重要です。

まず、食事によって口の中に残った食べかすをきれいに除去するために、丁寧に歯磨きを行いましょう。特に、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目は、食べかすが残りやすい場所です。デンタルフロスや歯間ブラシも活用して、口腔内全体を清潔に保つことが大切です。

食べかすが残ったまま装置を装着すると、虫歯や歯周病のリスクが格段に高まります。

次に、アライナー自体の洗浄も欠かせません。専用の洗浄剤を使用するか、流水と柔らかい歯ブラシで優しく磨くことで清潔に保てます。

熱湯を使用すると変形する可能性があるので、必ず常温の水を使用してください。アライナーの表面に付着した細菌や食べかすをきれいに洗い流すことで、アライナーの清潔さを保ち、口臭や着色を防げます。

外出先などで歯磨きがすぐにできない場合は、最低限、水で口をゆすぎ、アライナーも水で洗い流してから装着するようにしましょう。

しかし、これはあくまで応急処置であり、帰宅後には必ず丁寧な歯磨きとアライナーの洗浄を行うようにしてください。この習慣を徹底することで、口腔内の健康を維持し、インビザライン矯正を効果的に進められるようになります。

硬すぎるものや粘着性の高い食べ物は避ける

矯正治療中は、歯に過度な負担をかけないためにも、硬すぎるものや粘着性の高い食べ物は避けることが推奨されます。

治療中は、歯が移動する過程で多少の敏感さや痛みを感じるなどデリケートな状態になります。せんべい、ナッツ類、氷などの硬い食べ物を噛むと、歯に強い衝撃が加わり、痛みが増したり、無理な力がかかったりする可能性があります。

一方、キャラメルなど粘着性の高いものは、歯にこびりつきやすく、付着したままになると、虫歯のリスクが高まります。

矯正治療中は、これらの食べ物をなるべく避けるか、小さく切って食べたり柔らかく調理したりするなど、工夫して摂取するようにしましょう。歯とアライナーに優しい食事を心がけることで、スムーズな治療進行と快適な矯正生活を送れます。

決められた装着時間を守る

インビザライン矯正は、1日に20時間以上の装着時間を守ることで、最大の効果を発揮するように設計されています。食事や歯磨きの時間を除いて、ほとんどの時間アライナーを装着していなければなりません。

食事のたびにアライナーを外すことは重要ですが、食事の時間が長引いたり、間食のたびに外したりしていると、合計の装着時間が不足し、歯が計画通りに移動しなくなります。治療計画の見直しが必要になったり、治療期間が延長されたりすることもあるでしょう。

治療を計画通りに進めるためにも、食事の時間を意識的に短くしたり、食事以外の時間は必ずアライナーを装着したりする習慣をつけて装着時間を守ることが大切です。

まとめ

インビザライン矯正中にマウスピースを外し食事を楽しむ女性

インビザライン矯正は、目立ちにくい透明なアライナーで歯並びを整える画期的な治療法ですが、その効果を最大限に引き出すためには、患者さまご自身の協力が不可欠です。

装置をつけたまま食事をした場合に考えられるリスクを避けるためにも、食事の際は必ずアライナーを外しましょう。理想の歯並びを手に入れ矯正治療を成功させるためにも、治療を進めるうえでのルールを守っていきましょう。

インビザライン矯正を検討されている方は、東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。

当院では、1本の歯を守ることにこだわって予防・治療を行っています。虫歯・歯周病治療のみならず、予防歯科や矯正治療、審美治療にも力を入れております。

当院のホームページはこちらWeb予約もお受けしておりますので、ぜひご活用ください。

帆足 公人 理事長

■この記事の監修者

帆足 公人 理事長

経歴
  • 1981年、歯科医師国家試験合格、歯科医師免許取得後、米国ミシガン大学(University of Michigan)歯学部大学院に入学。 補綴学(入れ歯や差し歯、審美やインプラント、噛み合わせや顎関節症などを専門とする学問)と歯周治療学(歯周病を専門とする学問)のダブルマスター(2つの学科の専門医)を取得。両学科の講師を経て1990年に帰国。
  • 9年間のアメリカ留学中に学んだ先端歯科医療技術と同時に、予防に対する意識の高さに感銘し、日本での治療中心のCure(治療)からCare(ケア)への予防歯科医療を目指し、早くから日々の臨床に取り組んできた。
  • 1999年5月に現在の医療法人社団公歯会、神田橋デンタルオフィスを開業し、それぞれの年齢のライフステージにあった個人個人のケアプログラムを作成しいかに自分の歯を残すか、いかに口腔機能を改善維持するかなど口腔顎顔面の環境を機能と美の観点から、多くの患者の治療とケアに携わってきた。
  • 現在、日本⻭科大学⻭周病科非常勤講師、昭和大学⻭学部補綴学講座兼任講師、日本アンチエイジング⻭科学会理事、またアメリカ⻭周病学会会員、ICP(International College of Prosthodontics)会員、日本⻭周病学会会員、日本臨床⻭周病学会会員、日本インプラント学会会員、日本⻭科審美学会会員、日本オーラルヘルスケア学会会員など多くの学会に所属している。またP&P研鑽会という研究会を創設し、後進の育成にも力を注いでいる。
  • 1981年 歯科医師免許取得
  • 1982年 米国ミシガン大学歯学部大学院補綴学科入学
  • 1987年 同大学院修了、マスターオブサイエンス(MS)取得
  • 1987年 同大学歯学部大学院歯周病科入学
  • 1989年 同大学院修了、マスターオブサイエンス(MS)取得
  • 1989年 同大学歯学部 補綴科、歯周病科講師
  • 1990年 帰国
  • 1991年 日本歯科大学新潟生命歯学部補綴科非常勤講師
  • 1995年 日本歯科大学生命歯学部歯周病科非常勤講師
  • 1998年 日本歯周学会認定専門医取得
  • 1999年 千代田区にて神田橋デンタルオフィス開業
  • 現在 日本歯周病学会会員、日本インプラント学会会員、日本歯科審美学会会員、日本歯科アンチエイジング学会会員、アメリカ歯周病学会会員、国際歯科補綴医学会会員

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