歯のコラム

顎関節症を放置するリスクとは?治療法も解説!

2025年11月22日

顎関節症を放置し顎に違和感がある女性

こんにちは。東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。

「口を開けると痛む」「あごの関節がカクカクと鳴る」といった症状に心当たりはありませんか。こうした違和感は、顎関節症のサインかもしれません。

顎関節症はあごの関節や筋肉に不調が起こる病気で、年齢や性別を問わず誰にでも起こり得ます。初期症状は軽くても、放置すると悪化し、食事や会話に支障が出たり、頭痛や肩こりなど全身に影響を及ぼしたりする可能性もあります。

今回は、顎関節症の基礎知識から放置によるリスク、具体的な治療法まで詳しく解説します。気になる症状がある方は、ぜひ参考にしてください。

顎関節症とは

顎関節症のしくみを説明するイメージ

あごを動かしたときに痛みや違和感を覚える症状の多くは、顎関節症(がくかんせつしょう)と呼ばれる疾患に関連しています。

顎関節症とは、耳の前にある顎関節と、その周囲の筋肉や靭帯に何らかの異常が生じることで、口が開けづらい、あごが痛む、音が鳴るといった症状が現れる病気です。原因は一つに限らず、噛み合わせのずれや歯ぎしり、ストレス、姿勢の悪さなどが複合的に関与しています。

特に20〜40代の女性に多い傾向がありますが、性別や年齢を問わず発症する可能性があります。軽症であっても放置すると悪化することがあるため、早期の気づきと適切な対応が重要です。

顎関節症を放置するとどうなる?

顎関節症を放置し食事に支障をきたす女性

顎関節症は初期のうちに適切な対処をすれば改善が期待できますが、放置すると症状が悪化し、全身にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。ここでは、顎関節症を放置するリスクについて解説します。

日常生活に支障が出る

顎関節症をそのままにしておくと、食事や会話といった日常の動作に支障をきたすようになります。

あごの痛みや動かしにくさのために、大きく口を開けられず、硬い食べ物が食べられなくなることもあります。また、笑ったり話したりする動作にも違和感が伴うことがあり、他人とのコミュニケーションを避けるようになる人もいます。

ごく普通の生活が困難になることで、生活の質が大きく低下する可能性もあるでしょう。

肩こりや頭痛などの全身症状を引き起こす

顎関節のトラブルは、あごだけでなく体のほかの部位にも影響を及ぼします。特に多いのが、慢性的な肩こりや首のこり、そして頭痛です。これは、顎関節とそれに関係する筋肉が首や肩の筋肉と密接につながっているためです。

また、耳のすぐ近くにある関節であることから、耳鳴りやめまい、さらには目の疲れといった症状が現れることもあります。このような全身症状は日々の活動に大きな負担をかけ、慢性化するとさらに治療が難しくなります。

噛み合わせの異常につながる

放置された顎関節症は、噛み合わせのバランスにも悪影響を及ぼします。

あごの関節や筋肉の動きに偏りが生じることで、上下の歯の接触が不自然になり、噛み合わせがずれてしまいます。これにより、食事の際の咀嚼効率が下がるほか、歯や歯ぐきに過度な負担がかかることもあります。

結果として、虫歯や歯周病を悪化させたり、歯がすり減るなどのトラブルが起こったりするリスクも高まります。噛み合わせの異常は顎関節症のさらなる悪化にもつながるため、注意が必要です。

精神的なストレスや不安が増す

あごの不快感や痛みが慢性的に続くと、精神的なストレスも積み重なっていきます。

口を開けるたびに痛みや違和感を覚えることで、無意識のうちに緊張状態が続き、イライラや不安感が増すことがあります。また、眠りが浅くなる、集中力が低下するなど、メンタル面での影響も少なくありません。

こうした精神的な負担は、筋肉の緊張や食いしばりといった習慣を悪化させ、顎関節症の悪循環を生む原因にもなります。心身の健康を保つためにも、早期の対応が欠かせません。

顎関節症の診断方法

顎関節症の診断の様子

顎関節症の正確な診断を行うためには、専門的な検査と丁寧な問診が欠かせません。

まず、歯科医院や口腔外科では、あごの動きや痛みの程度、関節の音の有無などを問診や視診、触診によって確認します。口の開閉時に痛みがあるか、関節がスムーズに動くかといった情報が、診断の手がかりとなります。

さらに必要に応じて、レントゲンやCT、MRIといった画像検査が行われ、関節内部の状態や周囲の筋肉の異常が詳しく調べられます。これにより、ほかの疾患との鑑別も可能となります。

顎関節症の原因は人によって異なるため、総合的な判断が重要です。正しい診断が適切な治療につながる第一歩です。

顎関節症の治療法

顎関節症の治療方法を説明する歯科医師

顎関節症の治療は、原因や症状の重さに応じて複数の方法が組み合わせられます。ここでは代表的な治療法をご紹介します。

噛み合わせの改善

噛み合わせのずれが顎関節症の一因となっている場合には、咬合調整や歯列矯正といった治療が行われます。歯の高さを調整したり、詰め物や被せ物を見直したりすることで、あごの関節にかかる負担を軽減することが可能です。

また、慢性的な片側噛みの癖や食いしばりがある場合には、それらの習慣も見直す必要があります。噛み合わせのバランスを整えることで、関節や筋肉の不調が緩和されることが期待されます。

生活習慣の改善

顎関節症の予防と改善には、日常生活の見直しがとても重要です。頬杖をつく、片側ばかりで食べ物を噛む、無意識に歯を食いしばるといったクセは、あごに余計な負担をかけてしまいます。これらの習慣を意識して減らすことが症状の緩和につながります。

また、ストレスや睡眠不足も症状を悪化させる要因となるため、規則正しい生活と心身のリラックスを心がけましょう。あごに優しい柔らかめの食事を選ぶことも、負担軽減に効果的です。

スプリント療法(マウスピース治療)

スプリント療法とは、マウスピースを装着することで顎関節への負担を和らげる治療法です。特に歯ぎしりや食いしばりによって症状が悪化している人に有効とされています。

マウスピースは、上下の歯の接触を避けることで筋肉の緊張を緩め、関節の動きを安定させる役割を果たします。個々の口の形に合わせて作製されるため、違和感も少なく安全に使用できます。主に就寝時に装着し、症状の進行を防ぐ補助的な治療として広く利用されています。

薬物療法

顎関節症による痛みや炎症が強い場合には、薬による治療が行われます。

主に使用されるのは、非ステロイド性抗炎症薬で、痛みの軽減と炎症の抑制を目的とします。また、筋肉の緊張が強い場合には筋弛緩薬、精神的なストレスが関与しているケースでは抗不安薬などが処方されることもあります。

ただし、薬物療法は一時的な症状緩和を目的とした対処療法であるため、根本的な治療と併用することが望まれます。

理学療法

理学療法は、顎関節やその周囲の筋肉の動きを改善することを目的とした治療法です。主に、温熱療法、マッサージ、ストレッチ、筋機能訓練などが行われます。これにより、筋肉のこわばりがほぐれ、痛みの緩和や関節の可動域の回復が期待できます。

理学療法は、専門の医療機関で適切な指導のもと行うことで、より高い効果が得られます。自宅でできる簡単な運動療法もあるため、継続的に取り組むことが重要です。

まとめ

顎関節症の治療が終わり健康的な日常生活を送る女性

顎関節症は、軽い症状だからといってそのまま放置すると、あごの痛みだけでなく、頭痛や肩こり、噛み合わせの異常など、全身にさまざまな不調を引き起こす可能性があります。日常生活への影響は思っている以上に大きく、症状が慢性化すると回復にも時間がかかってしまいます。

違和感を覚えたら早めに歯科医院や専門機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。顎関節症は、原因や状態に合わせた対策を取ることで改善が見込める病気です。健康な生活を維持するためにも、小さなサインを見逃さないようにしましょう。

顎関節症の症状にお悩みの方は、東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。

当院では、1本の歯を守ることにこだわって予防・治療を行っています。虫歯・歯周病治療のみならず、予防歯科や矯正治療、審美治療にも力を入れております。

当院のホームページはこちらWeb予約もお受けしております。公式Instagramも更新しておりますので、ぜひご覧ください。

帆足 公人 理事長

■この記事の監修者

帆足 公人 理事長

経歴
  • 1981年、歯科医師国家試験合格、歯科医師免許取得後、米国ミシガン大学(University of Michigan)歯学部大学院に入学。 補綴学(入れ歯や差し歯、審美やインプラント、噛み合わせや顎関節症などを専門とする学問)と歯周治療学(歯周病を専門とする学問)のダブルマスター(2つの学科の専門医)を取得。両学科の講師を経て1990年に帰国。
  • 9年間のアメリカ留学中に学んだ先端歯科医療技術と同時に、予防に対する意識の高さに感銘し、日本での治療中心のCure(治療)からCare(ケア)への予防歯科医療を目指し、早くから日々の臨床に取り組んできた。
  • 1999年5月に現在の医療法人社団公歯会、神田橋デンタルオフィスを開業し、それぞれの年齢のライフステージにあった個人個人のケアプログラムを作成しいかに自分の歯を残すか、いかに口腔機能を改善維持するかなど口腔顎顔面の環境を機能と美の観点から、多くの患者の治療とケアに携わってきた。
  • 現在、日本⻭科大学⻭周病科非常勤講師、昭和大学⻭学部補綴学講座兼任講師、日本アンチエイジング⻭科学会理事、またアメリカ⻭周病学会会員、ICP(International College of Prosthodontics)会員、日本⻭周病学会会員、日本臨床⻭周病学会会員、日本インプラント学会会員、日本⻭科審美学会会員、日本オーラルヘルスケア学会会員など多くの学会に所属している。またP&P研鑽会という研究会を創設し、後進の育成にも力を注いでいる。
  • 1981年 歯科医師免許取得
  • 1982年 米国ミシガン大学歯学部大学院補綴学科入学
  • 1987年 同大学院修了、マスターオブサイエンス(MS)取得
  • 1987年 同大学歯学部大学院歯周病科入学
  • 1989年 同大学院修了、マスターオブサイエンス(MS)取得
  • 1989年 同大学歯学部 補綴科、歯周病科講師
  • 1990年 帰国
  • 1991年 日本歯科大学新潟生命歯学部補綴科非常勤講師
  • 1995年 日本歯科大学生命歯学部歯周病科非常勤講師
  • 1998年 日本歯周学会認定専門医取得
  • 1999年 千代田区にて神田橋デンタルオフィス開業
  • 現在 日本歯周病学会会員、日本インプラント学会会員、日本歯科審美学会会員、日本歯科アンチエイジング学会会員、アメリカ歯周病学会会員、国際歯科補綴医学会会員

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