歯のコラム

虫歯予防に効果的なフッ素とは?安全性や取り入れ方について

2024年6月22日

フッ素塗布された歯のイメージ

こんにちは。東京都千代田区、「大手町駅」C1出口より徒歩5分 、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。

「フッ素を歯に塗って大丈夫なの?」「フッ素は安全なの?」「自宅でフッ素ケアはできないの?」とお悩みではありませんか。フッ素は危険という情報を見聞きすることがあるため、歯医者でフッ素塗布を受けることに不安を感じる方も多いかもしれません。

そこで本記事では、フッ素の安全性や虫歯予防の効果についてご紹介するとともに、セルフケアでのフッ素の取り入れ方についても詳しく解説します。漠然とフッ素という言葉に不安を感じている方は、この記事を参考にして正しい知識を身につけましょう。

フッ素とは

フッ素塗布された歯のイメージ

フッ素とは、周期表の17番目の元素で、化学記号はFです。無色・無臭の気体で、自然界に広く存在する物質です。非常に反応性が高く、ほかの元素と容易に結びつく性質を持っています。

歯の健康と密接な関係があり、歯のエナメル質を強化して虫歯を予防します。そのため、フッ素配合の歯みがき粉やマウスウォッシュが多く販売されているのです。

フッ素は虫歯予防にいいの?

フッ素は虫歯にいいのか考える人

「フッ素は虫歯予防にいいの?」という疑問をおもちの方もいるでしょう。フッ素には虫歯の発生を防ぐ効果があり、予防に有効な成分として注目されています。

フッ素には次のような働きがあります。

それぞれの効果について順番に見ていきましょう。

細菌の成長を抑制する

フッ素には、口腔内の細菌の成長を抑制する効果があります。フッ素は抗菌作用を持ち、口腔内の細菌の増殖を抑えることで、歯垢(プラーク)の形成を防ぐことが可能です。

歯垢は虫歯や歯周病の原因になるため、フッ素によって歯垢の形成を抑えることで、虫歯や歯周病の予防にもつながります。

エナメル質を強化する

フッ素には、虫歯菌が生成する酸や細菌から歯を守る働きのほかに、歯のエナメル質を強化する作用があります。エナメル質とは、歯の表面を覆っている硬い層のことで、人間の体の中で最も硬い組織です。

歯にフッ素を塗布してエナメル質を強化すれば、酸に対する耐性が高まり、虫歯のリスクを大幅に減少させることができます。

歯の再石灰化を促す

フッ素には、再石灰化を促す作用もあります。再石灰化とは、唾液が歯の表面に溶け出したカルシウムやリンを補給し、エナメル質を新たに形成して、歯を健康な状態に戻す作用のことです。

歯の再石灰化は日常的に行われていますが、フッ素にはこの作用をさらに強化し、酸に強い歯を作り出す働きがあります。

フッ素は安全?

フッ素は安全かのイメージ

大前提として、歯科で使用されるフッ素は、主にフッ化ナトリウムという無害なものです。人や動物への毒性が示唆されている有機フッ素化合物とは別物であることを理解しておきましょう。

歯科医院で行われるフッ素塗布に使用されるフッ素の量は、人体に害を及ぼすほど高くないため、適切かつ安全に虫歯予防が可能です。フッ素が虫歯予防に効果的であることは、科学的にも証明されています。フッ素配合の歯みがき剤を使用することで、自宅でも歯のフッ素ケアが可能です。

ただし、6歳未満の子どもにフッ素濃度が高い歯みがき剤を使用すると、体になんらかの悪影響を及ぼす可能性もあるため、使用に際しては十分な注意が必要です。

フッ素を使う場合の注意点

フッ素を使う場合の注意点イメージ

フッ素はお茶や魚など、日常的に口にする食べ物にも多く含まれています。

しかし、状況によっては思わぬトラブルに発展する可能性もあります。懸念されるトラブルは以下の3つです。

それぞれ詳しく解説します。

急性中毒

適量であれば虫歯予防に効果的なフッ素ですが、一度に多くのフッ素を摂取した場合、急性中毒を引き起こす恐れがあります。急性中毒の症状としては、悪心・嘔吐、腹部不快感などが挙げられます。

フッ素の急性中毒量は体重1kgあたりフッ素の量2mgとされており、たとえば体重10kgの子どもが20mgのフッ素を摂取した場合には、急性中毒になる可能性が高いでしょう。

とはいえ、急性中毒量になるほどのフッ素を摂取するには、フッ素濃度1,000ppmの歯みがき粉だった場合でも20gを一度に飲み込む必要があるため、現実的ではありません。

慢性中毒

フッ素の慢性中毒には、歯に白斑や褐色の着色が現れる歯牙フッ素症と、骨の形成に異常が出る骨硬化症の2つがあります。これらは長期間にわたり濃度の高いフッ素を摂取し続けた結果起こる病気です。

摂取されたフッ素の多くは体内で処理され、成人の場合は90%、子どもの場合でも60〜70%が尿として排出されます。そのため、虫歯予防に使用するフッ素の量では慢性中毒の危険性はほとんどありません。

アナフィラキシーショック

子ども用歯みがき剤の使用後にアナフィラキシーの症状が現れた事例が、2022年〜2023年の間に3例報告されています。子ども用歯みがき剤との因果関係は明らかになっていませんが、フッ化物は自然界に広く分布しており、私たちは日常的にお茶や魚、野菜などからフッ素を摂取しています。

アレルギーを持つ方や、喘息やアトピー性皮膚炎などの持病を持つ方は、十分に注意する必要があるでしょう。

歯科医院で受けるフッ素塗布とは

歯科医院でフッ素塗布してもらっている人

歯科医院で行うフッ素塗布では、高濃度のフッ素を、歯に直接塗布します。フッ素の塗布後はうがいを避け、30分ほどは、飲食を控える必要があります。時間もかからず、痛みも伴いませんので、小さなお子さまでも安心してフッ素塗布を受けられるでしょう。

歯科医院で受けるフッ素塗布は、以下の手順で行われます。

  1. 口腔内の清掃
  2. 乾燥
  3. フッ素塗布
  4. 終了

フッ素の塗布後は、できるだけ唾液を飲み込まないよう、指示されることが多いですが、飲み込んだとしても悪影響はないので心配ありません。

セルフケアでもフッ素を取り入れよう

フッ素配合の歯磨き粉

健康な歯を保つためには、歯科医院でのフッ素塗布も大切ですが、家庭でセルフケアを行うことも重要です。以下からは、フッ素を取り入れたセルフケアの方法を2つご紹介します。

それぞれ詳しく解説します。

フッ素配合の歯みがき剤を使用する

フッ素配合の歯みがき剤を使用して歯を磨くことで、虫歯予防の効果が期待できます。フッ素は口内に残すほど効果が得られやすくなるため、長い時間をかけて磨くことが大切です。

また、歯みがきのあとに口をゆすぎすぎるとフッ素の効果が半減するため、ゆすぎは1回程度で終わらせましょう。

フッ素入りの洗口液でうがいをする

歯みがきのあとにフッ素入りの洗口液でうがいをするだけで簡単に虫歯予防ができます。原液のまま使えるため手間がかからず、無色・無臭なので不快感も少ないでしょう。液体なので歯ブラシが届きにくい部分にもフッ素を行き渡らせることができます。

毎日の習慣に取り入れることで、歯科医院でのケアと合わせて、より効果的に虫歯を予防することができるでしょう。

まとめ

フッ素により虫歯予防をしている歯のイメージ

本記事では、フッ素の安全性と虫歯予防効果、注意点、日常生活での取り入れ方について解説しました。

フッ素は正しく使用すれば危険ではありません。用法用量を守ることで人体に影響を与えることはほとんどないのです。歯科医院でのフッ素塗布に加え、日常的にフッ素入りの歯みがき粉やフッ素洗口液を使用することで、虫歯予防の効果がさらに高まります。

ただし、フッ素の効果は永続的でないため、定期的に歯科医院でフッ素を塗布してもらうことが重要です。フッ素を効果的に活用し、歯科医師からのアドバイスを受けながら健康な歯を維持しましょう。

予防歯科を検討されている方は、東京都千代田区、「大手町駅」C1出口より徒歩5分 、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。

帆足 公人 理事長

■この記事の監修者

帆足 公人 理事長

経歴
  • 1981年、歯科医師国家試験合格、歯科医師免許取得後、米国ミシガン大学(University of Michigan)歯学部大学院に入学。 補綴学(入れ歯や差し歯、審美やインプラント、噛み合わせや顎関節症などを専門とする学問)と歯周治療学(歯周病を専門とする学問)のダブルマスター(2つの学科の専門医)を取得。両学科の講師を経て1990年に帰国。
  • 9年間のアメリカ留学中に学んだ先端歯科医療技術と同時に、予防に対する意識の高さに感銘し、日本での治療中心のCure(治療)からCare(ケア)への予防歯科医療を目指し、早くから日々の臨床に取り組んできた。
  • 1999年5月に現在の医療法人社団公歯会、神田橋デンタルオフィスを開業し、それぞれの年齢のライフステージにあった個人個人のケアプログラムを作成しいかに自分の歯を残すか、いかに口腔機能を改善維持するかなど口腔顎顔面の環境を機能と美の観点から、多くの患者の治療とケアに携わってきた。
  • 現在、日本⻭科大学⻭周病科非常勤講師、昭和大学⻭学部補綴学講座兼任講師、日本アンチエイジング⻭科学会理事、またアメリカ⻭周病学会会員、ICP(International College of Prosthodontics)会員、日本⻭周病学会会員、日本臨床⻭周病学会会員、日本インプラント学会会員、日本⻭科審美学会会員、日本オーラルヘルスケア学会会員など多くの学会に所属している。またP&P研鑽会という研究会を創設し、後進の育成にも力を注いでいる。
  • 1981年 歯科医師免許取得
  • 1982年 米国ミシガン大学歯学部大学院補綴学科入学
  • 1987年 同大学院修了、マスターオブサイエンス(MS)取得
  • 1987年 同大学歯学部大学院歯周病科入学
  • 1989年 同大学院修了、マスターオブサイエンス(MS)取得
  • 1989年 同大学歯学部 補綴科、歯周病科講師
  • 1990年 帰国
  • 1991年 日本歯科大学新潟生命歯学部補綴科非常勤講師
  • 1995年 日本歯科大学生命歯学部歯周病科非常勤講師
  • 1998年 日本歯周学会認定専門医取得
  • 1999年 千代田区にて神田橋デンタルオフィス開業
  • 現在 日本歯周病学会会員、日本インプラント学会会員、日本歯科審美学会会員、日本歯科アンチエイジング学会会員、アメリカ歯周病学会会員、国際歯科補綴医学会会員

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