2025年10月4日
こんにちは。東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」です。
歯周病は、日本人の成人の多くがかかっているといわれる身近な病気です。初期の段階では自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行することが多いため、サイレントディジーズ(静かなる病気)とも呼ばれています。
その歯周病を悪化させる大きな要因のひとつが喫煙です。喫煙は口腔内の血流を妨げ、免疫力を低下させることで歯周病の進行を早めるとされています。
今回は、喫煙と歯周病の関係を中心に、禁煙の重要性、予防のための対策などについて解説します。歯周病の予防や改善を考えるうえで、生活習慣を見直すきっかけにしていただければ幸いです。
目次
喫煙は歯周病の発症や進行に深く関わっています。
タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素は血管を収縮させ、歯ぐきへの血流を悪化させるため、酸素や栄養が十分に行き渡らなくなります。その結果、歯肉が炎症を起こしても治癒しにくくなり、歯周病が進行しやすくなるのです。
また、喫煙は免疫機能を低下させるため、細菌に対する抵抗力が弱まり、歯周病菌の活動を助長してしまいます。
さらに、喫煙者は歯ぐきの炎症による出血が現れにくいため、歯周病の発症に気づくのが遅れる傾向があります。そのため、非喫煙者と比べて重度の歯周病になるリスクが2倍から6倍高いともいわれているのです。
このように、喫煙習慣があると歯周病になるリスクが高まるだけでなく、進行を早める原因にもなるため、早めに意識する必要があります。
歯周病を予防・改善するうえで最も有効な生活習慣の見直しが禁煙です。喫煙を続けている限り、どれだけ丁寧にブラッシングを行っても、歯科医院で治療を受けても、その効果は大きく減少してしまいます。
禁煙すると血流が良くなり、歯ぐきへの酸素と栄養が届きやすくなります。そのため炎症が治まりやすく、治療効果も上がります。免疫機能も回復し、細菌への抵抗力が強まります。
禁煙は歯周病の改善だけでなく、全身の健康にも良い影響を与えることがわかっています。禁煙することで、心筋梗塞や脳卒中、肺疾患などの全身疾患を引き起こすリスクを軽減できる場合があるのです。
喫煙は、口臭や歯の着色を引き起こすこともあります。また、口腔がん発症リスクを高める要因ともいわれているのです。そのため、禁煙が推奨されることがあります。
最近では禁煙指導を積極的に行うところが増えており、歯周病治療と並行して禁煙に取り組むことが推奨されています。喫煙習慣を断ち切ることは決して簡単ではありませんが、歯の健康と長期的な生活の質を考えれば非常に大きな意味を持つ取り組みといえるでしょう。
歯周病は喫煙だけが原因で起こる病気ではありません。生活習慣や体質、口腔ケアの不足など、さまざまな要因が複雑に絡み合って発症・進行します。
糖尿病の患者さんは、血糖値が高い状態が続くことで免疫力が低下し、歯周組織の炎症が悪化しやすくなります。さらに、歯周病による炎症はインスリンの働きを阻害し、血糖コントロールを難しくするため、歯周病と糖尿病は相互に悪影響を与える関係にあるといわれています。
強いストレスを受けると、ホルモンの影響で唾液の分泌量が減少し、口腔内が乾燥しやすくなります。唾液には細菌の繁殖を抑える働きがあるため、分泌量が減ると歯周病菌が増えやすくなり、炎症が悪化しやすくなります。
精神的なストレスは生活習慣の乱れにもつながり、歯周病のリスクをさらに高めます。
歯周病の直接的な原因は、歯の表面に付着するプラーク(歯垢)です。プラークには数百種類の細菌が存在し、これを放置すると歯肉に炎症を引き起こします。
喫煙習慣がなくても、歯磨き不足や自己流のケアで磨き残しがあると歯周病が進行します。そのため、毎日正しい方法でブラッシングを行い、歯科医院で定期的にクリーニングを受けることが重要です。
年齢を重ねると免疫力が低下し、歯周組織が細菌に感染しやすくなります。さらに、唾液の分泌量が減少することで口腔内の自浄作用が弱まり、歯周病菌が増殖しやすい環境が整ってしまいます。そのため、高齢になるほど歯周病の進行リスクは高まるのです。
思春期、妊娠、更年期といった時期は、体内のホルモン変化によって歯ぐきが炎症を起こしやすくなります。
特に妊娠中は女性ホルモンが増加することで歯周病菌が活性化し、歯肉炎が悪化しやすいとされています。いわゆる妊娠性歯肉炎はその典型で、放置すると早産や低体重児出産のリスクも高まるため注意が必要です。
歯周病は放置すると歯を失うだけでなく、糖尿病や心疾患、脳梗塞など全身疾患のリスクを高めることが知られています。そのため、早期の治療と継続的なケアが非常に重要です。
治療の基本は、歯周病の原因となるプラークや歯石を徹底的に除去することにあります。歯科医院ではスケーリングやルートプレーニングと呼ばれる処置を行い、歯周ポケット内の細菌を減らします。
中等度から重度に進行した場合は、外科的な処置が必要になることもあります。歯ぐきを開いて歯根に付着した歯石を取り除いたり、失われた骨を再生したりする治療が行われる場合もあります。
また、治療を始めても喫煙習慣を続けていると効果が十分に得られないため、禁煙と並行して行うことが望ましいです。歯周病は一度改善しても再発しやすい病気のため、定期的なメンテナンスを継続することで長期的な健康を守ることができます。
歯周病を予防し、健康的な口腔環境を維持するためには、毎日のセルフケアと定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアを両立させることが欠かせません。ここでは、健康的な口腔環境を保つための対策について解説します。
歯周病予防の基本は毎日のブラッシングです。歯と歯ぐきの境目に毛先を当て、やさしく小刻みに動かす方法が効果的です。さらに、デンタルフロスや歯間ブラシを使うことで歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目に付着した汚れも落とすことができます。
栄養の偏りや睡眠不足、過度のストレスは免疫力を低下させ、歯周病の進行を助長します。バランスの良い食事、十分な休養、リラックスできる時間を意識的に取り入れることで、口腔内だけでなく全身の健康維持にもつながります。
自覚症状がなくても、3〜6か月に1回は歯科検診を受けることが推奨されます。歯石の除去や歯周ポケットのチェックにより、歯周病を早期に発見して治療することが可能です。プロの目によるケアを受けることは、セルフケアでは補えない重要なポイントです。
歯周病は日本人にとって非常に身近でありながら、気づかないうちに進行してしまう恐ろしい病気です。
その大きなリスク要因のひとつが喫煙であり、タバコに含まれる有害物質は血流を妨げ、免疫力を低下させることで歯周病を悪化させます。さらに、糖尿病やストレス、プラークの蓄積といった要因も複雑に関わり合い、口腔内の健康を脅かします。
こうした状況を改善するためには禁煙することがが非常に重要なのです。禁煙をすることで歯ぐきの血流や免疫機能が改善し、歯周病治療の効果も高まります。
また、定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、生活習慣の見直しを行うことで、健康的な口腔環境を取り戻すことができるでしょう。
歯周病の症状にお悩みの方は、東京都千代田区「大手町駅」C1出口より徒歩5分、「神田駅」より徒歩8分にある歯医者「神田橋デンタルオフィス」にお気軽にご相談ください。
当院では、1本の歯を守ることにこだわって予防・治療を行っています。虫歯・歯周病治療のみならず、予防歯科や矯正治療、審美治療にも力を入れております。
当院のホームページはこちら、Web予約もお受けしておりますので、ぜひご活用ください。あわせて公式Instagramも更新しておりますので、ぜひチェックしてみてください。
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